コロナ第3波が来た今。自分の体をどう守る?アーユルヴェーダに学ぶ、免疫力を高める食事法

新型コロナウィルス感染拡大によって改めて学んだ自己免疫力を高める大切さ。

新型コロナウィルスによる世界的な大流行(パンデミック)によって、大きな混乱に包まれまた2020年。



マスク着用や手洗い・消毒は当たり前となり、企業はリモートワークを活用するなど、これまでの暮らし方、働き方の習慣に、大きな変化をもたらし、世界中の人たちが「新しい生活様式」を余儀なくされました。

ワクチンの開発が急がれているものの、第3波となる感染者数の増大傾向を受ける今、2020年11月。改めて、気を引き締めなければならないという意識とともに、自分の体は自分で守るしかないのだと、痛感させられる方も多いのではないでしょうか。

自分自身を守る力、それこそが免疫力です。本来私たちには、誰にでも、ウイルスから身体を守ための機能が備わっていることを忘れてはいけません。

そして、世界最古の医学と言われ、臨床研究とともに発展してきた「アーユルヴェーダ」は、免疫力を高めるための教えを、わたしたちに与えてくれます。

本記事では、その中でも免疫力をあげる食事法について、取り上げたいと思います。

免疫力をあげるには、「消化力」がカギ。

免疫力をあげる食事と聞いて、なにを食べたらいいの?と思われる方も多いのではないでしょうか。

一時は納豆がいいらしいとか、ニンニクが効くらしい、などとたくさんの情報が流れ、スーパーで品切れも起きましたね。

もちろん、何を食べるかは大事。でもそれ以上に、食べ過ぎないことが重要だということを、意識できていますか?

空腹が健康を作る

これは現代医学でも解明されていることですが、空腹になると、ウイルスやがん細胞など有害物を処理する働きをする白血球が活発になると言われています。もし常に満腹状態で、食べたものを処理しなければならない状況にあれば、細胞たちはそのために働くことになります。ところが、空腹状態になると、白血球たちも空腹状態となり、ウイルスや癌細胞などを食べ始めるのです。空腹の時間こそが病気を予防する、名医とも言われています。

満足のままに腹十分目まで食べ、すぐにまた何かを間食し、お腹がすくことがない、、、。そういった生活は、とてもリスクが高いのです。

アーユルヴェーダでも、どんなに栄養たっぷりのものを食べたとしても、消化しきれない量の食事を摂取してしまえば、身体が強くなるどころか、毒素のようなもの(未消化物=アーマと呼ばれます。)として体内にたまり、栄養の運搬や老廃物の排出を阻害し免疫力を低下させると考えられています。

そして常に消化器官に負担をかけ続けていれば、消化力はどんどん低下していきます。※アーユルヴェーダでは消化吸収、代謝する力をアグニといいます。ミキサーに、許容量以上の固形物を入れて回すと壊れてしまいますよね。()それと同じで、食物を栄養素に変えるには、摂取量を守ること、固形物と水分と余白(空)を正しい割合1:1:1でとることが必要なのです。

※ミキサーの表現について、ハタイクリニックさんのアーユルヴェーダ院のブログ(アーユルヴェーダの木の下で)の記事「回らないミキサー」を参考に引用させていただきました。ぜひこちらの記事もお読みください。

アーユルヴェーダに学ぶ、消化力を高める食事法

それでは、消化器官に負担をかけず、スムーズに栄養を消化吸収、代謝させ、排泄するにはどうすれば良いのか。アーユルヴェーダが伝えている食事法についてご紹介します。

1. 腹七分目〜腹八分目を守る(食べ過ぎない)

2. お腹が空いてから食べる

3.食事の半分を液体にする(スープ、汁物など)

4.  適度な運動をする

 −消化力を高めるのにもっとも効果的なのは運動です。

5. お白湯を飲む

お白湯は食事中、食後に飲むことで消化の手助けになります。

6.消化に軽いものを食べる

「消化に良いもの」と聞くと、脂っ気がなくさっぱりしたもの、というイメージを持つ方も多いですが、サラダを含むなまの物、干物などは消化に良くありません。これらのものは避けて、良く火を通したものを召し上がるようにしてください。

7.ながら食べをしない

ながら食いは満腹感に気づきにくくなります。また、食べるという行為に集中することで、消化器官が働きやすくなります。

これらは食事法の中で最も重要な、基本中の基本。このことを踏まえた上で、なにを食べたら良いのかという話も、少ししたいと思います。

身体を元気にするための食事

6つの味をバランスよく食べる。

 -6つの味とは、甘味(お米、肉など) 酸味、塩味、辛味、苦味、渋味

旬なものを食べる

 -夏の野菜にはクールダウンする作用があったり、冬の野菜には身体を温める作用があるように、季節性の身体の弱りを整えるために、旬のものを食べることは大事な食事法です。

その土地でとれたものを食べる

 -同様に、湿気の多い土地ではデトックス 効果のある食材がとれたり、乾燥が厳しく暑い土地では、身体を潤し滋養するようなものがとれたりと、その土地で健康に過ごすための食物が育つのです。

活力=オージャスを高める食材をとる

 炊き立てのお米、手作りの温かい食事、新鮮な野菜、ナッツ類、ギー、生はちみつ(加熱処理のされていないものを、加熱せずに摂る)

不安になりすぎないために

免疫力は、心が不安になると損なわれてしまいます。例え未知のウイルスがあっても、自分自身の免疫力が備わっていれば大丈夫なのだと信じること。それが心にも身体にも重要です。もちろん、基本の手洗い・うがい、密を避けることなども忘れずに。今こそ自分の身体と心を見つめ直し、この時代を、乗り越えていきましょう。


この記事を書いた人

後藤絢子

アーユルヴェーダサロン環オーナー。instagram @kuwan_ayurvedaではマンガでアーユルヴェーダを発信中


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