【セルフケア】頭痛、耳鳴り、めまい。その不調、急な気圧低下が原因かも?

少しずつ春の兆しが訪れてきた今日この頃。

それでも油断していると、寒の戻りの激しい季節でもありますね。

考えてみれば、東京では3月下旬に雪が降ることもちらほら。

こんな風にお天気が急降下すると、頭痛や耳鳴り、めまいを訴える人が増えるような気がしますが、今こちらを書いているわたしもその一人。

最近では、「天気痛」や「気象病」などと言われることもありますが、主に自律神経の乱れによる不調が出やすい方が多いようです。

ゆっくり過ごす、シンプルに耳をマッサージする(急な気候の変化による気圧のコントロールセンターがある場所)といったようなことが大切ですが、

今日は少し、アーユルヴェーダの観点から、急な気圧やお天気の変化のある日に起こりやすい不調について考えてみましょう。

気圧が急降下、この時私たちを取り巻く環境に起きること

アーユルヴェーダに触れたことがある方なら、「ヴァータ(風)・ピッタ(火)・カパ(水)」という言葉をお聞きになったことがあるかもしれません。(詳しく知りたい方はこちら

これらはアーユルヴェーダの体質論の中に出てくる私たちの体内エネルギーのようなものですが、このエネルギーは人間の身体の中だけでなく、食べ物や植物、大気などを含む全ての物質に存在し、私たちの体調に影響を及ぼしています。

例えばピッタというエネルギーについて考えてみましょう。

ピッタは火のエネルギーですから、”熱い”という性質があります。身近なスパイスなどでいうと、胡椒などはとても熱い性質があり、多量に食べると体内のピッタを増やすといったような働きをもたらします。

ではお天気が急激に変化した時、私たちに影響を及ぼす環境では何が起こっているでしょう?

まず、気圧や天候の変化が起こっているわけですから一番大きなものとしては大気中の「動き」がありますね。この動きは、ヴァータ(風)というエネルギーの代表的な性質なので、こういった日にはヴァータがとても増えると考えられます。

また強風が吹けば、同様に動きがありますからヴァータを増やし、雨が降ることもヴァータを増やす要因となります。

アーユルヴェーダを学んでいる方は、雨というとカパ(水)についてのイメージが先行するかもしれませんが、雨の時に起こっていることは、大気中の水蒸気が動くことで結果として雨が降りますから、そこではセットでヴァータの増加が起こります。

そして、ヴァータが増えた時の特徴的な不調は「痛み」や、「自律神経の乱れ」ですので、お天気が変わりやすい時期というのは、タイトルにもあるような頭痛や、耳鳴り、めまいといった不調が現れやすいのも、ある意味必然と言えるのかもしれませんね。

外側から、内側からオイルでしっとりさを与えよう。

ではそんな時、アーユルヴェーダでは、どのようなセルフケアが勧められるでしょう?

まず始めて欲しいことは、油分を使って、心身をしっとりさせること。

これにより変化や動きがあってもブレにくい安定した身体を保つようにすることが大切です。

1)オイルを使ったセルフマッサージ

太白ごま油を使用した、全身のオイルマッサージをやってみましょう。

やり方は簡単。

スーパーで買ってきた太白ごま油を人肌に温め、できる範囲で身体に塗り込み、そのあとお風呂で温まります。

大切なことは、塗った後にお風呂で温まるということ。

このプロセスを省いてしまうと、せっかくのオイルの効果が発揮されなくなってしまうので、是非お風呂の前にオイルを塗ってみてくださいね。

(禁忌:満腹の時、生理中、熱がある時、消化不良の時、糖尿、リウマチ、痛風など)

ちなみにワンポイントアドバイスとしては、指に温かくしたオイルをつけて、そのオイルを少し耳の中につけ、マッサージする方法がおすすめです。

耳はヴァータの座といって、ヴァータのエネルギーが止まりやすい場所ですから、オイルでのケアがぴったりな場所。

また、頭痛が出やすい方は、頭にもしっかりとオイルを塗ってあげると良いですね。(しっかり洗い流しましょう)

2)朝の空腹時に、ギーミルク

筆者自身、耳に不調を抱えていることもあり、気圧の変化が大きい日には体調が優れないこともしばしば。

そんな時に簡単にできるケアが、朝の空腹時にギーを小さじ1杯強ほど溶かした温かいミルクを飲むということ。

ミルクに入れるだけでなく、パンなどに塗るのもいいですね

ギーは、内用することで体内のヴァータを減らす働きがあります。(インドでは、ごま油は身体に塗ることはあっても、内用することはありません)

忙しい毎日が始まる前に、良質なオイルをとることで、心身ともに安定し、お天気の変わりやすい動きの多い1日でも、どっしりと地に足をつけて過ごすことができるので、とてもおすすめ。

ギーは、amazonや、成城石井、カルディといった輸入食品販売店でも気軽に買えますので、是非試してみてくださいね。


いかがでしたか?

現在は、気圧の急激な変化をお知らせしてくれるようなアプリも普及し、事前の対策やケアもできるような時代。そんな文明の利器も活用しながら、時には少し時間をとって、身体の外からも内からもオイルでしっとりさせて、快適な日々の助けにしてくださいね。

最後にご紹介するのは、筆者と東京・三軒茶屋の人気のアーユルヴェーダ料理のお店、eatreat.オーナーが行った、「オイルのケアと耳鳴りの話」のインスタライブのアーカイブ。記事トピックとの関連も深いので、お時間のある方は是非ご視聴なさってみてくださいね。

この記事を書いた人

mariko

Mariko

13年の会社員生活を経て、アーユルヴェーダセラピストへ。現在は東京都内で、プライベートサロンを営む。

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